とうしょう尚   崎 尚

新設電気炉 左馬の焼成(初窯)

電気炉の窯詰め

お茶碗を差し棚にて乾燥させる。
お茶碗の大小や、容を組み合わせなど、
当たりなどの無いように組み合わせる。


木槌でよく叩いた藁を2本繋いで下準備。
お茶碗に切り藁を敷き、重ねる。
三段重ねで繋いだ藁で縛る。
お茶碗を電気炉に詰めていく。
電気炉 窯出し

右上の窯詰がこのように焼き上がる。

左馬の作品たち

備前左馬  お茶碗

夫婦お茶碗
左馬 小湯呑

持つとシックリ、、。
お茶碗の緋色のタスキが、、。

藁の燃えた跡に柄が付きまっす。
藁のアルカリ成分と土の鉄分が
発色の原因とされています。

緋スキと言われる由縁です。
備前左馬  小湯呑

小ぶりの可愛らしいお湯呑み
備前香登無水簸左馬 大湯呑

2合は入る、、。

私が何時も使う大きさです。



見込み、、。

お湯呑みの胴にも高台にはクッキリと原土の
組成の違う色合いが現れています。



もう、かれこれ6年は寝かしているだろうか、、。
緋スキの映える土、原土そのままを使う。
古備前時代と同じ、本来のやり方です。
備前香登無水簸左馬 御茶碗


大きな石ハゼが魅力的な
抹茶碗です。

無水簸故の自然のから来る、神の仕業。

こちらも同様に、御茶碗の胴にも高台にも
原土の組成の違う色合いがハッキリと現れています。




見込み、、。
しかし、ほんとうに、この土は焼き上がると
磨きを掛けたようにツルツルとした肌触りなのです。
シットリとりとした餅肌のような、質感を見せる。


原土故に見どころの石ハゼはありがたいのですが、
もちろん原土故に、
黒い藁灰などが腐らずに残っています。
こちらは、ヒビの原因になります。
ともに、見どころでも在りますが、
ヒビに魅力を感じる人は少ないのが残念です、、。
左馬(初窯)
2009年9月、赤穂市福浦前山のふもとに新しく第二工房を構え
同年10月の吉日には電気式、陶芸窯の初窯を焼成いたしました。

 その初窯の作品には「左馬」という称号が与えられて、
「馬」とういう字を左を向けて堀添えたお茶碗などをそう呼びます。
 そのお茶碗は縁起物でして、愛用しお使いになられてますと
チュウブにならないという言い伝えがあります。
 今日での痴ほう症などの身体障害にならないという言い伝えです。

一方で、世間的に備前焼きが好きな方の8割以上が、
黒い焼(チソ色やサンギリ)き柄がお好みのようです。

この度の初窯の焼き柄、備前の緋スキは、
白の備前として、私としては好きな土味の風合いが
発色しやすい魅力的な焼き柄なのです。


 今後は、焼き柄に合う器づくりに努めて、魅力を感じてもらえる
作品の造形にも探究していかなくてはっと思う次第です。

最後までご拝読ありがとうございました。
今後とも末長いお付き合いの程を
どおぞよろしくお願いを申し上げます。
2010年 節分

作品展

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